2010年8月10日火曜日

浜木綿(はまゆう) 続編


   先日の “独り言”に まわりの者が、ピーチク、パーチクと 姦しい。
   「どなたのために 肝心なお話 なさらないのかしら?」 なんて。
   本当はね 私 、昼間は うつらうつら 居眠りしてるの。
   真夜中に 月の光を 全身に浴びて 芳しい香りを
   あたり一面に 漂わせるのよ。
   そして ゆっくり 踊るように、白のヴェールを 一枚ずつ 広げて
   美しく 咲き誇っていくの。
   誰のため ですって?
   わかっていないわね。 もちろん 私自身のため。
   一人で 自分のこの美しさに 酔いしれているのが ”至福の時”
   わたしって ナルシスト みたい・・・・・・・・・
   それに 皆は もう忘れているわ。
   ずいぶん前のことだけれど、一人の侍女の 不用意なつぶやきで
   夜中に 群衆が押し寄せ、静かな浜辺が 騒然としたことを。
   思わぬ展開に さすがの私も 気が動転して、海に ザブーン。
   長いこと ぷか~り、ぷか~り 漂流して、やっと この浜辺に
   流れ着いたのよ。 
   ここは 私にとって 天国。
   もう 誰にも  邪魔されたくないの。
   だから    ひ ・み ・つ    

4 件のコメント:

  1. ひみつの場所・・・詮索しますまい。
    かって私が 見惚れた場所は
    特牛から 船に揺られて行った角島
    夜の キャンプ場。
    サザエのつぼ焼きの 美味しそうなニオイで
    あなたの魅惑的な匂いに 鈍感だった愚かさ!
    今度 また あいましょう
    あれから私も 成長しましたからネ

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  2. sumisumiさんへ
    ”わたくしの芳香が サザエの壺焼きの匂いに
    かき消されたとは、何たる侮辱!
    まあ、自分の愚かさを 素直に認めているし、
    若気の至りということで、許すとしましょう。
    今度会う時は 夜中に 一人で
    くれぐれも こっそりとね。” 

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  3. こんにちは。
    続編が良い仕上がりですね。
    ハマユウらしさが伝わって来ますよ。
    仰る通りハマユウは孤独を愛するナルシストが似合っていると思います。

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  4. koko狸さん
    貧弱な想像力を 精一杯 膨らませて
    続編書きましたので、>ハマユウは
    孤独を愛するナルシストが似合います・・
    のコメント、嬉しいです。
    ありがとうございました。

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