2010年9月21日火曜日

曼珠沙華(まんじゅしゃげ)


   秋の彼岸、墓参り。あぜ道に 真っ赤な” 彼岸花 ”が 一列に並んでいる。

   この花を見ると あのジリジリと 背中を焦がす 残暑が ワンセットで

   思い出される。 そんな情景に ピッタリの 句。

           草川の  そよりともせぬ  曼珠沙華

                                 飯田 蛇笏


   ” 曼珠沙華 ”は [法華経] に現れる 天上四華のうちの 曼珠沙華(赤色) 

   摩訶曼珠沙華 (大赤花) に 由来する。

   曼陀羅華 (朝鮮朝顔) とともに 仏教信仰での  天上の花。

   韓国では  ” 相思草 (サンシチヨ) ”

   花が 咲くときは 葉がなく、  葉が生まれるときは 花はない。

   花は  葉を想い、  葉は 花を想う・・・・・・・の意。

                     (和歌森太郎著  「花と日本人」より 抜粋)


   ” 曼珠沙華 ”

   豪華 絢爛たる その姿。  独特の 造形美。  気位高き 高慢な花。

   その妖艶な 眼差しで こちらを一瞬見たか、と思うと すぐに 踵を返し

   天女の舞にも似た その美しい花姿を  天空めざし  突き上げる。

   この奔放な 振る舞いに 為すすべも無く、 ただ  見惚れるのみ。


   花ことば    「 情熱 」    羨ましい。

            「 想うは  あなた一人 」    ああ、怖い。


    ( 写真は くじゅう連山に咲く花 より )



   


                    

18 件のコメント:

  1. 先日のウオーキングでも彼岸花は散見の程度でした。
    茎だけのび頭に蕾をつけて群れていました。
    花が咲くときは葉はなく、葉があるときは花がない。
    亡き人を偲ぶに相応しい花ですね。

    今日JR道場駅の田圃を探索してきました。やっと彼岸花の群に出会いました。お彼岸にまに会いました。明日にも取り上げるつもりです。

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  2. shuuterさん
    こちらも 赤、白 とも つぼみはプックリ 膨らんで
    ”今から 咲くぞ”の 意気込みは 見られますが、
    現実は ポツン、ポツポツで まだ1割程度の開花です。
    今年は おかしいと 皆、首を 傾げています。
    shuuterさん お彼岸に間に合って 良かったですね。

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  3. こんばんは、早速、お邪魔しました!ちーぼうです。
    やっぱり、今年は遅いですよね?でも、咲き始めたら、いっきに咲きそうですね。白も清楚で好きですが彼岸花(まんじゅしゃげ)は赤が妖艶で炎をもイメージさせますよね・・・!
    たかようじさんは花に愛情を持って撮られているんですね。どの写真からもそんな優しさのようなものを感じました。

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  4. 田んぼや畑の畦にヒガンバナが咲いている風景はいいものです。球根に毒性があるので、モグラや鼠除けにしたそうですね。

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  5. 44番教室2010年9月21日 23:16

                            
    11日、新聞の「花をひろう」という連載で、彼岸花が取り
    上げられ、北原白秋の詩「曼珠沙華(ひがんばな)」が紹介されていました。

     GONSHAN. GONSHAN. 何処へゆく、
     赤い、御墓の曼珠沙華                曼珠沙華、
     けふも手折りに来たわいな。

     GONSHAN. GONSHAN.何本か、
     地には七本、血のやうに、
     血のやうに、
     ちやうど、あの児の年の数。
     GONSHAN. GONSHAN.気をつけな。
     ひとつ摘んでも、日は真昼、
     日は真昼、
     ひとつあとからまたひらく。
     GONSHAN.GONSHAN.何故(なし)泣くろ。
     何時まで取っても、曼珠沙華、
     曼珠沙華、
     恐や、赤しや、まだ七つ。

     この詩は、山田耕作によって曲がつけられ、美空ひばりも歌っていますが、絶唱です。

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  6. 強烈な赤、文字まで赤くなって曼珠沙華が咲きました。今年は遅い一週間の遅れです。昨年同じ場所で日陰が早く咲き日向が遅い事を初めて知りました。ですから今年の開花は遅い事納得です。家の曼珠沙華も一週間遅れ、慌てて昨日フラワーパークまで見に行って来ました(笑)。

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  7. ちーぼうさん
    早速のご訪問、ありがとうございます。
    若い方、大歓迎ですよ。
    のうのう日記 始めて 3か月過ぎました。
    あなたより 少~し 先輩です。
    残念ながら 私の写真は 皆 借り物です。
    いつか ちーぼうに「 借用願 」だすかも
    しれません。その時はよろしくね。 

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  8. 長さん
    モグラやネズミ除けなら 田の畔などに
    沢山 咲いていたのが、納得できますね。
    今は すっかり お彼岸の 風物詩として
    皆から 愛されるようになり、昔から
    贔屓の 私としては 鼻が 高いです。

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  9. 44番教室さん
    イヨー、待っていました。
    元、いや今もですが、文学少女のあなたらしい
    素敵なコメント、ありがとう。
    この詩は 悲しいまでの そう狂うほどの
    子供への愛で 溢れていて 胸が 苦しく
    なりますね。
    秋の夜長に 昔 愛読した 詩の本に 目を
    通すと しましょうか。

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  10. 信徳さん
    3日前、車で15分の 植物公園へ出かけました。
    お目当ては 7000球の シロヒバンバナ が
    咲き誇る姿です。
    見事どころの 騒ぎではなく、蕾が チラホラ、のみ。
    お彼岸に 間に合わなかったなあと 軽いショックを
    受けて、帰宅しました。
    ヒガンバナにしても 今年は異常な年と 記憶される
    に 違いありません。

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  11. お早うございます。
    相手が居なくても、お互いを想いあう気持って好いものですね。私もそうありたい。(笑)
    いよいよ秋のお彼岸になりました。でも、今年は何だか変ですね。肝心のその主役の華、「彼岸花」があまり見当たりません。
    我が家の庭の「彼岸花」も、去年は彼岸の中日23日にUP出来るほど咲き誇っていましたが、今年はさっぱりです。
    やっぱり、お彼岸には「彼岸花」なんですがね・・・。

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  12. 庵主さま
    2009年9月23日の”彼岸花” 拝見しました。
    >彼岸花の 白と 赤の 揃い踏み・・・
    いつもながら 素敵な内容で 皆さまにも見て
    戴きたいですね。
    それにしても 全国的に ほぼ一斉に咲く・
    この花の 不思議な 取り決めが ???で
    いよいよ 謎めいてみえて 魅力的ですね。

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  13. 真っ赤な花に 真っ赤な文字 
    赤く熱い情熱の心で書いた・・・
    ですね。

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  14. ぶらり爺さん
    スペインの フラメンコダンサーのように
    情熱的で、華麗なるステップの 持ち主に
    対抗するには この方法しか ないのです。
    他に 何か いい方法を 思いついたら
    すぐに 教えてくださいね。
    よろしくお願いいたします。(笑)

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  15. こちらの彼岸花はやっとお彼岸に間に合いました。
    でも例年なら盛りなのに、咲き始めといった感じ。
    思いっきり奔放に、艶やかに咲いて、思いっきり醜い骸になって、さっと姿を消す・・・
    登場から幕引きまで見事な花ですね。

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  16. ひとえさん
    庵主さまのブログへ”彼岸花の逆襲”と載せました。
    でも これほど皆から熱い視線を送られているとは
    思いも しなかったことでしょう。
    花も 溜飲が下がって 来年は 期待に応えて
    くれるでしょうね。
    >登場から幕引きまで 見事な花・
    妖艶たる 華麗なる花は 生き方まで 劇的なのですね。

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  17. おはようございます。
    今年は家の墓のヒガンバナも彼岸の入りには咲いていませんでした。
    昨日、庭の草取りをしていたら、ヒガンバナが開いているのに気が付きました。
    お墓の花もそろそろ開いたかしら?
    今年の墓参りは慌しかったから、散歩の途中にでも見に寄ってみようかしら。

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  18. kako狸さん
    こちらでも ヒガンバナ ぼちぼち咲き始めました。
    但し、例年より、数少なく、弱々しい感じです。
    いつもの 迫力満点の ヒガンバナ 望み薄で
    少々 寂しいです。

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