2010年11月25日木曜日

石蕗(つわぶき)


   俳諧では ”ツワ ” とともに、冬の季語である ” 石 蕗” が 咲き出した。

   光沢のある 濃い緑色の 厚みのある葉、 その 葉合いから 花茎を

   グンと伸ばし、 黄色の花を 何輪も 咲かせる。

   花の盛りには 山吹色となり、 野趣に富みながらも、豪華な 花姿となる。


   私のお気に入りの 石蕗の里は、 山陰の小京都といわれる  津和野。

   この町は 「つわぶきの 生い茂る 野」 を、 その名の ルーツにもつ。

   江戸時代よりの 城下町の町並みが 残っており 、武家屋敷、 白壁の

   土塀、 錦鯉の 泳ぐ小川 ・ ・ ・   静謐な 佇まいが 心地よい。

   津和野では  ” 石 蕗 ”の  清楚な 美しさが  際立って見える。


   もう一か所は  晩秋の 気配  漂う、  京都。

   北政所ゆかりの 高台寺 参道 入り口前の、  圓徳院。

   日没後の ライトアップに 照らされる 紅葉も  見事だが、
   ひっそりした 前庭の  苔むした 石畳の 両側に  咲く
 
   黄色の  ”石 蕗”  の 花に、 目を 奪われる。
 

   ここだけが ポッと 浮き上がって見え、 なんとも 艶めかしい 風情が

   立ちこめる。  高雅とも いうべき  気品が  溢れる。

   この時期、 東山を 訪れる  楽しみの  ひとつだ。

22 件のコメント:

  1. 寒さに強く、毎年必ず咲いてくれる花ですね。
    津和野、2年前の6月に行きました。女性に人気な訳が分かりましたよ。秋にも訪れてみたい場所でした。

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  2. この時期一際黄色が目立つ花はキクかツワブキです。緑の大きな葉を従えて上品に立って咲いていますね。傍らに石が有れば尚更存在価値が高まります。時雨にシットリ濡れたツワブキの風情はまた違った趣があります。

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  3. 長さん
    山口~津和野~萩 途中 湯田温泉で 一泊などという
    観光コースですよね。
    津和野は 鄙びた、 味わいのある 小さな町です。
    津和野城址、太鼓谷稲荷神社、森鴎外記念館、乙女峠
    マリア聖堂、城下町の街並み、安野光雅美術館・・・
    本当に コンパクトに まとまって、散策にぴったりの
    町です。 ゆっくり 廻っていただけると この町の
    良さが 尚一層 解ってもらえると 思います。

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  4. 石蕗、花一輪はシンプルだけど、まとまって咲くと不思議なパワーがありますね。
    花自体が温かな灯火のよう。
    たかようじさんの描写で花のある光景がまざまざと浮かびます。

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  5. ツワブキが玄関先の横に2輪生えています。
    明るい黄色の花があたりを明るくいたします。さりげなく送り迎えをしてくれます。
    いつも変わらぬ笑顔で居るのがよろしいです。

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  6. ”石 蕗 の野”由来の津和野 趣きのある町並み、
    錦鯉の泳ぐ姿が観れる路、昔訪ねた 松江~出雲~
    津和野~萩~山陽へとの旅行を思い出させてくれま
    した。

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  7. ひとえさん
    ドップリ日が落ち、夕闇せまる京都の秋、場所は 
    高台寺参道・・・随分 情緒たっぷり、ロマンチック。
    ただ、静かすぎ、暗すぎで、一人では心細い思いを
    していた処へ ぱっと 明るい 黄色の 石蕗の花。
    >花自体が 温かな 灯火・・・
    まさに その通り。 印象深い花と なりました。

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  8. shuuterさん
    今年ほど 石蕗の 黄色の花が、目に飛び込んできた
    ことは ありません。
    例年になく、見事! などと 浮き浮きしています。
    群生している花も 素敵ですが、さりげなく 玄関先に
    咲いてくれる花には 愛おしさが こみ上げてきますね。
    >いつも 変わらぬ笑顔・・・が 一番 大切です。

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  9. ぶらり爺さん
    昨今、津和野も 随分と お洒落に なりました。
    昔は 津和野城跡までのリフトなどなく、あまりに
    遠回りしないといけないので、友達と二人、 山を
    直線で かけ下り、 雨でぬるんだ 道無き道で
    すってんころり。 宿までの タクシー乗車の際、
    新聞紙を敷いたことを 思い出しました。(笑)
    二十歳の時の 大笑いの 思い出です。 

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  12. 信徳さん
    >そのまま 造花にして・ の考え、素敵ですね。
    年のせいか(?)花屋さんに 年中ある 花より、
    季節を しっかり伝えてくれる 和の花に 興味が
    あります。 もし 石蕗の花の 造花を 見付けたら
    私の分も 注文していて下さいな。
    11月の 部屋飾りに 使いたいです。(笑)

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  14. こんばんは。
    またまた、気まぐれ爺の気ままな訪問をお許し下され。
    「石蕗」と書いて「ツワブキ」と読ませるなんて少々意地悪過ぎるような気もしますが?(笑)逞しいですね。まさにワイルドフラワーです。
    「ツワブキ」に纏わる話に、神出鬼没のごとく飛び回るたかようじさん、いっぱい思い出もおありのようですね。
    ところで、花の色に合わせた記事の文字の色、流石たかようじさんらしい感性です。今頃気づく庵主の鈍感さ、歳のせいとは云いたくありませんが、もう、そろそろ限界が来たような気がします。(笑)刺激を与えてもらいながらどうにか生き延びようかと思ったりしています。
    いつもコメント頂戴して有難うございます。
    昨夜、上記のような同じ趣旨のコメント送信、掲載を確認しましたが、何故か今朝それが消えていましたので再送信です。しつこいですが、失礼の程お許しあれ!

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  15.  石蕗が咲き始めると、冬を迎える覚悟みたいな物を感じます。
     子供のころは、よく"しもやけ"が出来て、祖母が庭の石蕗の葉を焼いたのを丸めて揉んで、手当てしてくれました。化膿止めの効能があったようです。

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  16. 44番教室2010年12月1日 6:55

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  17. 44番教室2010年12月1日 9:37

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  18. 44番教室2010年12月1日 10:32

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  19. 庵主さま
    お年のせい? 限界?って 庵主様には 似合いませんね。
    熱狂的な 女性ファンが 沢山いるではありませんか。
    皆さまのためにも いつまでも 若々しく、楽しい
    素敵な ブログ掲載 よろしくお願い致します。
    「花」のブログを 始めたことで、性別、年齢、環境
    全く 関係なしの お知り合いができて、知識も 徐々に
    豊富になり、 五感を澄まして 生きていく幸せを
    感じています。 文字の色に 気がついて くださって
    ありがとうございます 。嬉しいです。

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  20. 44番教室さん
    私も ”ばあちゃんっ子”だったので よく解ります。
    私は しもやけではなく、おでき でした。(笑)
    石蕗は 葉柄は キャラブキとして食され、(お茶漬けに
    最高!)葉や 葉柄は 昔から 民間の 薬として、
    重宝されていたのですね。花は 人の気持ちを 明るく
    和やかにするし、素敵な花 ですね。
    今日はポカポカ陽気、でも 冬は そこまで来ています。

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  21. こんにちは。
    何かトラブルがおありになった様ですね。
    平身低頭謝っておられる姿が目に浮びましたよ。
    解決方法が分かると良いですね。

    たかようじさんのお気に入りのツワブキは津和野と京都ですか?
    ツワブキは海岸に自生する植物だったのですね。
    亭主の実家がある千葉県の岩場で目にした時には、なんだか違和感がありましたが、我家の庭に植えてある園芸種の方が実は変だったのですね。
    花の少なくなった時期に目を引くツワブキはどうしても庭で目にする事が多いですものね。
    でも今年のツワブキは花が少なくて淋しいです。

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  22. kako狸さん
    kakoさんは >今年のツワブキは花が少なくて・・・と
    お嘆きでしたが、所 変わればでしょうか。
    こちらは これほど 美しい ツワブキは 見たことが
    ないと 思われるほど、 花も 葉も 飛びっきり 
    ツヤツヤで、 群生している 様は  見事です。
    今年は 一度も 台風が来なかった お陰でしょうか?

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