2011年4月7日木曜日

金盞花(キンセンカ)


                   (写真は 季節の花 300 より )

 ” 金盞花 ”と 言うと、  ひと昔前の  仏さまの お花 の

  イメージを 持つのは 私だけであろうか。

  派手な オレンジ色、 黄色の花で ありながら、少々野暮ったい

  と 思っていた。

  だが、 この”金盞花”に 華やかな 履歴書が あることを知り、

  早速、 ご披露に 及んだ 次第である。


  キク科   カレンデュラ(  Calendula ) 属

  カレンデュラは  ラテン語の 「 Calendae (毎月の 第1日)」

  が 語源。 どの月の 初めにも 咲いているほどに、 花期が

  長いことからで、 [ カレンダー ]の 語源でもある。



  「 キンセンカの ふるさとは 南ヨーロッパや、レバノン。

  ギリシャや ローマ時代から 知られた花で 神話にも顔を出す。

  太陽の神アポロに 憧れた少年が、 それをねたんだ雲の神に

  よって 太陽が 八日間 隠されたのを 嘆き、死んでしまった。

  アポロが これを 哀れんで キンセンカに 変えたという。

  花言葉は それに 因んで ” 悲嘆 ”

  確かに キンセンカの 頭状花は 小さな太陽を 連想させる。

  シェークスピアは  [冬物語] の中で 「お日さまと一緒に寝て

  お日さまと一緒に 涙して起きる 花」 と 露にぬれて 朝から

  太陽とともに 輝く キンセンカを たとえた。

  中世の ヨーロッパでは キンセンカは ハーブと 呼ばれる

  野菜であり、  薬でもあった。 」

   ( 以上  湯浅浩史氏の 「 花の 履歴書 」より 抜粋 )



  素敵な花物語を持つ ”金盞花 ” じっくり 愛でてみませんか。


                

  


  

18 件のコメント:

  1. キンセンカ 普段あまり気も留めずに見過ごしております。
    花はまず名前を知ることにより愛着が増します。
    なおその上に秘められた物語を知ればなおさら深まるものです。

    ”お日さまと一緒に寝て、お日さまと一緒に涙して 
    起きる 花” キンセンカを見るときにはこの話を思い起こして眺めます。

    きっと”たかようじ”さんの笑顔も見られると思います。

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  2. shuuterさん
    湯浅氏の 「花の履歴書」 前から欲しくて、
    先日 ネットで やっと 手に入れました。
    とても 楽しい、夢のある 本です。

    私 田舎育ちなので、大口開けて 「あっはっは、」と
    笑います。 お日さま 大好きなところも ひょっとして
    ”金盞花” に 似ているかも知れませんね。(笑)

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  3. 一目見て、橙色の鮮やかな菊だと思いました。一応、キク科なのですから妥当です。

    人間と同様に花にも履歴書があるんですね。また人の姓名と同様に花にも名付けられた語源があるんですね。

    <たかようじ>さんが花の語源や履歴書などをを調べておられる楽しそうなご様子が想像されます。
    人は何かに没頭してわくわくしいるときが一番幸福だと私は思っています。

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  4. 44番教室2011年4月7日 19:06

      そうそう! 菊は別格として「仏さま花」と言えば、百日草とキンセンカ。こんな難しい漢字だったんですね。
     画面を見た瞬間、あの独特の香りを思い出し、、
    「中世ヨーロッパでは、ハーブと呼ばれる野菜であり、薬でもあった」の説明に、大いに納得。
     それにしても、「キンセンカ」が、アポロに憧れた少年の生まれ変わりだったなんて、、哀しいけどロマンチック!

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  5. H.Kmrさん
    そうなのです。「花の履歴書」読むと 自分の胸の内に
    しまっておくのは もったいなくて、皆さまに お話
    したいと思う”花”が、一杯なのです。 
    ボチボチと UPする予定ですので ご期待ください。 
    ワクワク、ドキドキ の本、 ありそうで、なかなか
    ないのに、 素晴らしい本と 出会えて  本当に
    ラッキー!でした。 (笑) 

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  6. 44番教室さん
    ああ、良かった。金盞花を 仏花と 解ってくださる方が
    いて。(同世代ですものね)
    ギリシャ神話 と キンセンカ、どう見ても ミスマッチ
    に 思えるでしょう。 想定外、いや 想像外の そこの
    所が 楽しくて、 読んで 戴きたかったの。

    キンセンカは チーズの 色づけに 花びらを 使い、
    調味料にされ、 乾燥した花が 樽詰めにして売られた。
    乾燥した花びらは 民間薬にされ、葉も 食用にされた。
    中国では ゆでた後、水でさらし、油と塩で味をつけて
    食べた とか・・・。 この情報 凄いでしょう。(笑)  

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  7. キンセンカがハーブ?気になってちょっと調べたら、なんとキンセンカの軟膏は火傷からニキビまで幅ひろい皮膚のトラブルの治療薬。なんと眺めているだけで、視力の強化ときました。仏花と避けていましたが、これからはぐっと近づいて眺めなくては。
    でも、最近の視力低下には役に立たないかも。なんせ新聞も、本もぐっと遠くで読むようになってきましたもんね。

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  8. 柿八年さん
    驚きました。
    キンセンカの軟膏 なるものまで あるなんて。
    早速 取り寄せねば。
    庭には 金盞花を そこらじゅうに 植えて
    セッセと 見つめることに しましょう。
    なんでも 遅すぎることは ないのです。
    知った時が 始まりですもの。
    老眼の度の進行を 少しでも遅らせたいのです。(笑) 

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  9. 一言忘れていました。効用の件は中世の話です。
    お詫びに名前の由来について一言。
    金盞花。そのものずばりは、黄色、盞(さかづき)の形に似た花。
    私のお気に入りは、隋の時代のある男が、賭けすごろくに勝った時、金銭よりも珍しい花を所望。そのときもらった花が金銭花。その後、名前が金盞花に移行。
    お金より価値があったなんて、仏花なんて思って避けちゃいけませんね。

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  10. 柿八年さん
    ありゃありゃ、 昔、昔の 効用でしたか。
    中国の 逸話も 金盞花の価値を 高めてくれますね。
    もうひとつ、 金盞花は 別名 ”ポットマリーゴールド”
    聖母マリアの 黄金の 花 として 宗教的な 祭事に
    使われていたことに 由来する。 但し、16世紀に
    メキシコから 現在の マリーゴールドがもたらされ、
    イギリスに伝えられると、キンセンカに とって代わって
    しまったとか。
    とにかく、見かけより う~んと 奥が深い花 ですね。 

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  11. キンセンカは花が長いこと咲いてくれて助かります。我が家の玄関前にも、ウェルカムフラワーとして、黄色の品種を植えていますよ。

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  12. 長さん
    キンセンカは 品種改良で  大輪や 重弁咲き、
    アネモネ咲き など 様々な 種類が あるようで
    これにも 驚きました。
    長さんのお宅の ”ウエルカム・フラワー”として
    お役目 しっかり 果たしていると聞くと、なんだか
    嬉しくなりました。(笑)

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  13. 花の名前に「花の字」がつくのは珍しや
    金の盞の花は、室町時代には、長く楽しめる
    花なので「長春花」とも、また、このは花は 
    賢いので色々利用される価値ある花ですね。

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  14. 良く見る花ですがシャッターが切れないのはどうしてなのか私には未だに分かりません。太陽の分身、それは余りにも眩しいのかも知れません。この花は虫を寄せ付けませんので野菜の近くに植えると効果的な草花です。

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  15. ぶらり爺さん
    金盞花は 薬用野菜であり、 室町時代には 
    すでに その 美しさで いけばなの 花として
    使われていたとか。( 仙伝抄 )
    知れば 知るほど 楽しい花のようです。
    >花の名前に「花の字」がつくのは珍しや・
    なるほど その通りですね。(笑)

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  16. 信徳さん
    >この花は 虫を寄せ付けませんので ~ ~・
    なるほど、 昔の人は それを 知っていて
    沢山 植えていたのでしょうか。
    花期の長い 仏花との 一挙両得と言うことで。
    金盞花は 「太陽の分身」などと 信徳さんに
    褒められて 恥ずかしいので 光を 放って
    隠れているのでしょう。 お互い 反射しあって
    などと言うことは ないでしょうね。(笑)

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  17. ”キンセンカ”の花名から連想すのは、やっぱり仏様にお供えする”お花”ってなりますね。
    その花にこれ程の物語があったとは、無学な私には知る由もなしでした。
    開花してからでも花期が長いので、重宝がられていたのでしょうね。
    とてもいい勉強をさせて頂きました。

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  18. saganosanyasoさん
    ”金盞花”の履歴書を 楽しんで戴いたようで
    嬉しく思います。
    私、 自分が ”えっ? ”と 思ったことを
    一人占め 出来ない 性分なのです。
    ”聞いて、聞いて”と 得意顔で おしゃべり
    したいのです。(笑)
    どうぞ お付き合い、よろしくお願い致します。

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