2011年3月7日月曜日

ミモザ


マメ科 フサアカシア、ギンヨウアカシアの 俗称。オーストラリア原産

イギリスで、 南フランスから 輸入される フサアカシアの 切り花を

” mimosa ”  と  呼んだ ことからと される。

小さな 5mmほどの 黄色の 花が、 まるで 毛糸の ボンボンの

ように、 丸くなって 咲き、 芳香を 放つ。

フワフワした 黄金色の 花は 「 春の 訪れ 」 の 浮き浮きした

気分を  醸し出す。



ある年の 3月8日、 私は ミラノの街で  震えあがっていた。

早春と いうのに  底冷えが して、  ゾクゾクと  寒い。

それでも  厚着をして、  街の 探訪に  出かけていた。

その日  街の あちこちに、 ミモザの花の 屋台が  出没し、

黄色の 可愛い ブーケが ブリキの バケツに 入れられていた。

それを 客が  嬉々として  買い求めていく。

一体 何事? と 尋ねると 「 3月8日は イタリアでは 女性の日

”フェスタ・デラ・ドンナ ”と 呼ばれ、 男性が 日頃の感謝をこめて

妻や 恋人だけではなく、 職場の 女性たちにも ” ミモザ ”の花を

贈る 習慣があり、 子供も 大好きな ママに プレゼントする 」

との話だった。

贈られた 女性は 誇らしげに 胸や 髪に 飾って 闊歩している。

私も 負けじと  半強制的に  ミモザの ブーケを 手に入れ、

ドーモから モンテ・ナポレオーネの 繁華街を、 寒さもどこへやら

練り歩いた。 また その日一日は 女性は 地下鉄料金 無料で

あった。  忘れられぬ  楽しい  思い出だ。



フランス プロバンス地方では 2月 中旬、 春到来を 祝って

「 ボルム・レ・ ミモザ 」 と いう 伝統的な ミモザ祭りが

催される。  ミモザの 花や、 蜂蜜を 売る  屋台が 並ぶ中、 

ミモザの花で  飾られた 山車や、 子供たちの パレードが

行われ、  町は  ミモザ 一色と  なるそうだ。


” ミモザ ” は   ” 愛と 幸福を 呼ぶ花 ” で ある。


        ( 写真は 季節の花 300 より )



19 件のコメント:

  1. ミモザの花、もうあちこちで咲き始めていますね。我家の前の通りの東向かいにも1本植えられていて、これも咲き始めました。とても暖かさを感じる花ですよね。
    もっとたくさん咲いた晴れの日の午後、ちょっと長めのズームレンズを持って行って撮ってみようと思います。というのも、咲いている枝がみんな私の背より高いところなんです。

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  2. 44番教室2011年3月7日 23:23

     イタリアの「フェスタ・デラ・ドンナ」(女性の日)や、
    フランス プロバンス地方の「ボルム・レ・ミモザ」(ミモザ祭り) 初めて知りました。明るいヨーロッパの春の光景が目に浮かぶようです。
     ヒース(エリカ)祭りや、ライラック(リラ)祭りもあるのかな?  やはり、風景としての季節感は「樹木の花」が、感じさせてくれますね。

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  3. 長さん
    ミモザの木は どれも 見上げるほど 背が高いですね。
    そして 枝垂れるように 黄色の花が たわわに
    咲いている様子は、 壮観です。
    葉も 白粉を 帯びて 銀色に 光り、美しいです。
    長さんの ”ミモザ ”の 画像が 楽しみです。
    待っていま~す。

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  4. 44番教室さん
    ミモザは  日本では それほどの 馴染みが
    ありませんよね。 たまたま 出張で その場に
    居合わせて 知ったのです。
    ライラック祭りは 5月に 札幌で 催される
    ようです。(市の木に 指定) きっと美しい
    ことでしょう。
    ヒースは イギリス北部の 荒涼たる大地の 
    イメージで、 祭りの花としては 地味な気が
    しますが、 あるかもしれませんね。

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  5.  イタリアの女性の日”フェスタ・デラ・ドンナ”の男性のしぐさが、この花の名とも思われた。 
     ” ミモザ ”の花の葉に刺激を与えると古代ギリシアの身振り劇ミモス"mimos"(マイム、パントマイムの前身)のように動くことからこの名がついたとも書かれていましたので・・・

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  6. おはようございます。
    見事な黄金色の房ですね。拡大写真でなく遠くから見る房はまるで海中の魚の卵のように見えました。

    西洋では花が非常に身近なものになっており、恋人に限らず家族へも日常から贈ることが習慣になっているのですね。

    ヨーロッパでは各家の周りや窓際には花が溢れおり、スイスでは見事なものでした。そしてヨーロッパの街路では花売りの屋台をよく見ました。花が頻繁に活用され、本当に身近なものになっているのですね。

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  7. イタリアではこの日、ミモザの日として、男性が日ごろの感謝を込めて女性にミモザの花を贈るようすが、
    葉に刺激を与えると古代ギリシアの身振り劇ミモス"mimos"(パントマイムの前身)のように動くことからこの名がついたかいてありましたが、何か共通する動きが連想されます。

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  8. ぶらり爺さん
    ミモザは 日本へは 明治時代末期に 渡来したよう
    ですね。それにしても 花の名の由来は 楽しいですね。
    パントマイムの 前身の”mimos” からだなんて
    初めて 知りました。 面白い 発想ですね。
     

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  9. H.Kmrさん
    ミモザの 花の アップにしようか、どうしようかと
    悩みましたが、青空に 光り輝く、黄金色の 花の房の
    この画像は、三寒四温を しのぎながら、春を待つ 
    私達に 喜びを 与えてくれる 気が したのです。
    ヨーロッパの 花売りの屋台は とても シンプルで
    とても お洒落ですね。
    残念ながら お花を 飾る センスが 日本人とは 
    比較になりませんね。 歴史 なのでしょうか。

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  10. ぶらり爺さん
    ごめんなさいね。 また、スパムとやらに 
    引っかかって しまいました。 
    ミモザの花を 贈る 男性の しぐさについて 
    この コメントの 方が 解りやすいと 思い、 
    両方 掲載させて 戴きます。
    どうぞ これに こりず、よろしくお願い
    致します。 

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  11. ご無沙汰をしている間にツバキ、ムスカリ、モミザと時は流れてしまいました。早いものですね。身を任せて流れて行きたいです。

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  12. ミモザ、大好きな花です。
    黄色のふわふわが幸せな甘い夢を育んでくれそうです。

    ミラノでは女性の日ってあるのですね。すごぉい!
    その主役がミモザってまた素敵。
    女性の優しさを象徴するような花ですものね~。

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  13. 信徳さん
    お帰りなさい。
    ”時の流れに 身をまかせ、~ ” テレサ・テンの
    あの 気だるい 甘い 歌声が 聞こえてきそうです。
    台湾でも 流行った曲ですね。
    この歌のような 女性は  男性に とって 最高の
    女性でしょうね。 上野千鶴子先生に 叱られそうな
    話ですが。 (笑)

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  14. ミモザは明るいイタリアにはふさわしい花ですね。
    日本では花を贈る習わしは”母の日のカーネーション”ぐらいです。
    西洋では日常から花を贈り気持ちを伝えるのですね。
    私は自分の気持ちを人に伝えることが苦手です。対話になるとなおさらです。
    まだブログのほうが伝えやすいようです。

    黄色のミモザは”愛と幸福を呼ぶ花”ですか。

    きずきの森にミモザの花咲く時期 近いでしょう。

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  15. ひとえさん
    >女性の優しさを 象徴するような花・・・
    テレビの コマーシャルでは ないけれど
    ”優しさって なんだっけ、 なんだっけ ”
    と 言いたくなる 現実に、 目をつぶり、
    お答えします。(笑)
    本当に 柔らかく、大らかで、優しい 美しい
    ミモザ。 イタリアの マンマ そのものです。

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  16. shuuterさん
    私は shuuterさんの ブログ、 大好きです。
    画像、記事、コメントに 優しさが 滲み出ています。
    思いやりに溢れていて 気持ちのよい ブログですもの。
    ところで、ミモザに 次のような 話が あります。
    「 アカシアの花の 咲いた枝は、インディアンの
    恋の 告白にも 使われた。インディアンの 青年が
    無言で 差し出す枝を OKなら、無言で 受け取る」
    なんと ロマンティックな ことでしょう!

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  17. 私の知らない花です。
    ”花木”に属する植物は殆ど知らなくて、このように写真を紹介いただけるとうれしいです。
    直径5mm程度とはかなり小さな花ですが、花が多く集合してるので溢れんばかりのボリュームですね。

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  18. saganosanyasoさん
    えっ、”花木 ”に 疎いのでしょうか?
    山野草に あれほど詳しいのに、 知らない分野が 
    あるなんて 嬉しくて、思わず、笑みが こぼれます。
    ”ミモザ”は ミラノで あのような出会いがなければ
    ああ、咲いてる・の 感想で終わりだったと思います。
    昨年6月より 何気に ブログを 開設したのですが、
    その時は「 山野草、野の花が好き 」の 軽い気分、
    今は ルーペ片手に 雑草を含め、 興味津津。
    楽しい ブログのお仲間との 出会いもあり、幸せです。
    植物の詳しい事は 全く解らないので、感覚的にしか
    捉える事が できませんが、この方針で やります。
    どうぞ ご指導のほど、よろしく お願い致します。

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