ラベル 木 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 木 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2011年5月24日火曜日

花筏(はないかだ)



              ( 写真は 季節の花 300 より )

  桜の花が散り、水面に 帯状に 漂い流れる 様を 花筏 と

  称す。

  とある 春の夕暮れ、 桜が 降りしきる  京都 哲学の道。

  疏水の 川幅いっぱいに 悠然と 流れゆく  桜、 桜 、桜

  最後のきらめきを 見せながらの  優美で 静かな 行進。

  唖然として  時の過ぎるのも 忘れて 見入った。

  この夢のような 光景に 再び まみえることは ないだろう。




  ” 花 筏 ”     ミズキ科   ハナイカダ属

  その名の由来は  葉を 筏に 見立て、 筏の上に 乗った

  花 と いう 意。

  ”ハナイカダ ” なる 木が あると 聞き、  興味津津。

  風雅な ネーミング。  はたして いかなるものや? 

  日々  恋心は  募りながら、  逢えたのは つい先日。

  なんとまあ、 めったに お目にかかれぬ  変わり者 と

  お見受けする。  よくいえば  実に  個性的なのだ。 

  山アジサイに似た 美しい緑の葉の 真ん中に、 淡緑色の

  小さな 花が  チョコンと  鎮座ましましている 花姿。

  可愛くって、 おかしくって、  たまらない。 

  まるで  一寸法師の 世界なのだもの。( お椀を 舟に

  お箸を  櫂にして ・ ・ ・ )


  この 小さな  若緑の  舟の   ” 花 筏 ”

  流れ  流れて   どこまで  行くのやら




     花 筏    みどりの風に    煽(あふ)らるる

                      鈴木  房枝






  

2010年11月30日火曜日

銀杏(いちょう) その1


   銀杏の葉は  神秘的な 扇形。

   秋になると   黄緑の葉は  ゆっくりと  黄色へ、

   そして  山吹色へと   染めていく。

   全身が 染め上がった時は、  眩しいばかりの  黄金色。

   朝日に、夕陽に、 照り輝く  銀杏の樹々は、 神々しいほどの 美しさだ。

   十分に その美を 誇ったのちは、 ハラハラと 舞いながら、  散りゆく。 

   これまた  風情ある 光景である。

   葉の 散ってしまった 樹々は、  自らの 落ち葉の フカフカ布団に

   くるまれて、  眠りに つく ・ ・ ・。


   名の由来は 仏教伝来後、 中国から、つまり異国より来た、「異朝の木」

   からとか、 貝原益軒の 「大和本草」にある 「一葉」からとか、 諸説あり。

   銀杏は、 短歌、俳句の 世界でも 人気が高く、 銀杏の花 ・ 銀杏黄葉

   銀杏散る ・ 銀杏の実 ・ 銀杏落葉 ・ と、 季語も多い。 

   銀杏散るを 季語の、 素敵な 二首を  紹介しよう。 


       相見しは  大き銀杏の  秋の岡

                金色(こんじき)ながす  ひかりの夕

                         与謝野 寛   ・   毒草


       金色の  ちひさき鳥の  かたちして

                銀杏ちるなり  岡の夕日に 

                         与謝野晶子   ・  恋ごろも


         ( 写真は   ゆふいん玉露米  2010.1121  より )